AEモーメントテンソル解析による岩盤の空洞掘削時に、空洞周辺に生ずるゆるみ領域の定量評価
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岩盤の空洞掘削に伴う応力再配分により,空洞周辺部に生ずる「ゆるみ領域」を定量的に評価するために,発破直後から AE 計測が行われ,そこで検出された波形セットにモーメントテンソル解析が適用されました。右の図にその結果が与えられています。(a)は
AE 発生位置を水平面に、また(b)は垂直面にそれぞれ投影した結果です。ここで引張型クラックは⇔印で示され,その方向がクラツク開口方向に一致しています。一方,せん断型クラックは,×印で示され,クロスの一方向がすべり方向を与えます。この図から,壁面のごく近傍では引張型クラックが卓越していることがわかります。また掘削方向に対して,斜め前方にもクラックが発生していることから,応力再配分の影響は,掘削されていないかなり前方にまで及んでいることが理解されます。ここでゆるみ領域を潜在クラックの成長や新たなクラックの発生する領域と仮定すると,掘削壁面から
2m 程度までが空洞掘削によって影響を受けた領域であると判断されます。 |
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